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143:Thunderbolt-FireWireアダプタ 〜使用の感想〜

さて、今回のネタは「Thunderbolt」。

とは言っても、Thunderbolt対応の機器は持っていないしまだ買えもしない。
それではナニかというと…前にも紹介した「Thunderbolt-FireWireアダプタ」を使ったところの外付けHDDの接続と使用感、それにMac側の情報認識を確認してみる。
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…とその前に今回紹介する外付けHDDであるが、実はブログネタにもなるやもしれぬくらいのハードディスクを、ずいぶん前に購入していたのでここで自慢…もとい…紹介する。
「MyBook Studio II 2TB」だっ!

この外付けHDDは、そのスジでけっこう有名なWesternDigital社製で、Macとの相性もよく、黙ってても(ってか始めから)RAIDを組めるシロモノである。
RAIDといっても「なんのこっちゃ?」と思ってる人もいるかも知れないので、ちょっと簡単にRAIDについて…。


RAID(レイド)とは2台以上のハードディスクを使用して、書込み読込み速度を速くしたり、バックアップの安全性を高めたりする方式のことだ。

その方式によって番号があり、例えば「RAID 0(レイド ゼロ)」とは2つのディスクにデータを分散させて書き込むことでアクセス速度を高める方法である。
A,B,C,D…という構成で成り立つデータがあるとすれば、Aは1番目のハードディスクに、Bは2番目のハードディスクに、Cはまた1番目でDが2番目…と書込まれていく。この書込む行程は順番ではなく2台へ同時進行される。すると速度は単純に「½」になるわけだ。
まぁ…本当はこんな単純な話ではないのだが、チョー簡単に申し上げるならこんな話なのだ。「ストライピング」ともいう。
また、このRAID 0という方式は片方のハードディスクがぶっ壊れると、あと片方のハードディスクが生きててもデータ救出が極めて困難…っていうかできないというリスクがあり、「それでもリスク承知で速度重視っ!」って方の「薄氷の上を歩いて近回り方式」とでも申しておこう。

対して「RAID 1」は安全第一なRAIDである。
2台のハードディスクに同じデータを同時に書込んでいくもので、書込み読込み速度は単体と変わらないが「データがぶっ飛んだとき」でもドチラか片方のハードディスクが生きているのでデータは安心…となる。「ミラーリング」ともいわれる。
速度を上げるためのRAIDではなく、データが万が一にも消えては困る人の「石橋を叩いて渡る安全方式」というわけだ。会社などのサーバーが最近まで採用していた方式でもある。

他にもRAID 2、RAID 3…といろいろあるので興味ある方はWikipediaなどで検索していただきたい。ちなみに「RAID 10」というのもあるが、これはRAIDの10番目ではなく「RAID 1」と「RAID 0」のいいところをとった技術で「1+0」だそうである…参考まで…。


RAID 0だと処理速度はかなり速い。これをFireWire800(理論値:800Mb/秒)で接続させるとほとんど内蔵HDDのごとき速度を期待できるのだが、悲しいかな新しいiMacにはFireWire800のポートが廃止されてしまっている。
ということで、ここで前に買っておいた「Thunderbolt-FireWireアダプタ」の出番だ。
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接続は至って簡単。ただThunderboltポートとFireWireのインポートコネクタの間に噛ませるだけだ。
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アダプタとは言え10cmほど延長されるので見た目が悪くなるが、iMacの場合は背面になるので問題なし。MacBook Pro等のラップトップの場合は取り回しの考慮が必要。
さて、Thunderboltに接続すると「システム情報(前のシステムプロファイラですね)」でThunderboltポートに認識されたことが確認できる。
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しかしThunderboltではMyBookは認識されていない。ではどこで認識されるかというと、iMacにはFireWireポートはないはずなのだが「システム情報」の項目にFireWireが追加され、そこでMyBookが認識される。
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純正アダプタなので相性も当然よい。アダプタを介しているにも関わらずFireWire800の最高速度である800Mb/秒が約束されているのだ。もちろんThunderboltの理論値である10Gb/秒の範囲内なので当たり前のようだが、アダプタでブレーキがかからないというのはありがたい。


ではその速度的な話もしておこう。
分りやすくするためにファイルの転送(書込み速度)で他の方式と比較してみる。
使用する転送用のファイルは動画ファイル(mp4)でサイズが1.9GBの「仮面ライダー龍騎Vol.10」とする。


はじめにiMac本体のFusionDrive内でファイルコピーを行なった。
速度は… 18.8秒 。
これを基準に見ていただきたい。

ではFireWire800でiMacとMyBookを接続してのファイルコピー。
速度は… 29.2秒 。

次にUSB2.0で接続してのファイルコピーを行なった。
速度は… 72.4秒。

もちろんUSBはiMacに直結しており、間にハブ(分配)などは介していない。
理論上ではUSB2.0でも「480Mb/秒」のはずだが、結果は倍以上の速度差が出た。もちろんその他の要因もあってのことではあるので一概には言えない結果ではあるが、しかし同じ条件でのテストであるので信憑性は高いと思う。

上のテスト結果はなにも「FireWireが速いっ」ってことを言いたいのではなく、この「Thunderbolt-FireWireアダプタ」がFireWire800の能力を余すところなく発揮することが可能であるということを伝えたかったわけである。

FireWireポートがなくなって機器の接続ができなかった人には是非購入を考えてもらいたい一品である。

ちなみにさっき「10cmほど長くなる」と書いた。
私事で恐縮なのだが、その「ほんの10cm程度の延長」のおかげでFireWire800のコードが伸びた分でMyBook本体をiMac本体背面の位置から机の下へ移動ができた。そういう恩恵も受けられる素敵な商品なのだ。


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by tadapymac | 2013-01-26 23:37 | Mac | Trackback | Comments(0)

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